般若心経、13000回達成。
この間、新たに般若心経3000回読誦を達成した。夏が暑すぎて、なかなか進まなかったが、ここに来て夏の疲れも取れて、今年中に達成することができた。今、「男はつらいよ」シリーズを見ているが、たまたまその日は、「寅地蔵」がでてくる作品だった。四角い顔の寅のようなお地蔵さんお坊さんとして体現し、代官の横暴に苦しむ村人を救うという設定だ。その中で、寅のお坊さんが、呪文を唱えるとさくらと博の着物が上等な物に変わり、米俵が山のように現れ、庭がきれいな花に満たされて、小判が舞い落ちてきた。まあ、サイババのように奇跡を起こしたということだ。
元々、般若心経を読み始めたのは、この世の苦しみを克服するためだったので、最初の一文「観自在菩薩・行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄」が、一番大切なものと思って来たが、この回の寅さんを見ていたら、妙に「色即是空、空即是色」の文が強調されていた。お経を読む時も、あまりこの辺は意識していなかったが、やはりここが肝心だよと仏が合図しているのかなとちょっと思った。精神と物資だけでは、なかなか分離していて理解することが難しいが、そこに「気」という橋がかかることで、この二つを結びつけることができると思って来た。いきなり「悟り」では、なんのことやらさっぱりわからない。悟りと現実の間に開きがありすぎて、一般的にまったく理解されず、ますます現実は間違った方向に進んでしまっている。そのためには、まずは、「エネルギーの流れ」としての私の存在を理解して体感することが、大切と思って来た。
最初に書いた、寅地蔵の話は、寅さんの夢の中の話だったのだが、確かにサイババのように目の前に存在しない物を突然、物質化したり、また消して見せたら、物質やこの世にたいする考え方が、一瞬で変わるのかもしれない。しかし、誰もがそんなことはできる訳もないので、今まで道理地道に「エネルギーとしての私」という存在を伝えていきたいと思うが、「色即是空、空即是色」という言葉にもう少し気を置いて唱えてみようかとも思う。