眉間から光を出す

誰しもそうだと思うが、うつや落ち込んでいる時は、顔つきも暗くなんとなく俯きかげんになる。先週来た患者さんは、まさにそんな状況だった。また、仕事で問題があったのだという。そういえば、スバルでも問題があったと報道された。今度は、上司のパワハラで数年前に会社の屋上から飛び降りて自殺をした社員の労災が、認められたのだという。会社や社会からの圧迫というものは、いつでも起こりうる。その患者さんが、言っていたが、飛行機が急降下して操縦桿が下に押し下げられる感覚で、必死になって引き上げようとするが、どうにも引き上げることができない状態に似ていると言う。

その患者さんに気功指圧で気を入れていくと、だんだん内臓も動き出し、しだいに表情も晴れて行った。特に左足の内腿の胃の流れの筋を指圧している時、グルと音を立てるように胃が動きだした。そして、そのとたん、すっきりと胸のつかえが消えて、明るい表情となり生き返った感じがした。その時、眉間から光が出始めたように明るくなった。本人も目の前が明るくなった様ですといって喜んだ。

そして、今週もいつものように来てくれたのだが、治療室に入って来た時から、眉間の辺りが明るく輝いていた。聞けば、今週は調子がよくてあっという間にすぎてしまったのだと言う。この患者さんを見て、改めて思ったのだが、「人間の意識の光というものは、実際にある。」ということだ。その光が曇ってしまった時に、人は絶望して死にたくなる。この単純な事実を多くの人が知っていたら、もしかしたら、うつやパニック障害で苦しむ人はもっと減るのではないかと思う。飛び降りしたスバルの社員の人も、この世の一切が空であり、しかも、自分の頭の中から光が輝き放ているということに気づけば、こうした不幸は起きなかったのではないかと思う。

 

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