愛の手は、苦しい時ほど温かい
先日、患者さんに気功指圧をしていると、「先生の手って温かいですね。」と言われた。「気が出ているからね。今日は、まだ暑いけど、寒くなるともっと気持ちよくなると思うよ。」と答えた。気功をしたり瞑想をしたり般若心経を唱えていても気が湧き上がって来て身体が熱くなってしまう。そのせいで夏は苦手な季節だ。昨日も、般若心経を唱えていたら、汗ばんできて何度も着替えるはめになってしまった。その熱気が、手の平から患者さんに伝わるので、温かかったり、時に熱く感じたりするのだろう。
また、治療に来てくれる患者さんは、体調があまり芳しくなく身体も冷えている状態の人が多いので、余計に手を当てると温かく感じてくれるのだろう。これからは、周りの気温も下がってくるので、ますます手の温もりが気持ちのいい季節となる。
気功指圧をする場合、まず第一に気を入れて温めたいのは、ハートチャクラだ。そのために初めに患者さんに仰向けに寝てもらうと頭の方から背中に両手をいれて、両手の平上に背中を乗せて、両中指を第一関節で曲げ胸椎の5番と6番の間ぐらいから心臓に向けて気を入れる。そうすると心の緊張が緩み全身がリラックスして、こちらの発する気を受け入れ易くなります。
次に腹部に右手の平を当て、患者さんの右上腹部から順にお腹に気を入れてじっくり温めて緩めてゆきます。この時、内臓が冷えて硬くなりガスが溜まっている人は、手の圧を強く感じ痛みを訴えます。内臓の調子がいい時は、気持ちいいだけで痛み訴えることはありません。そして、時には音が鳴るほど胃腸が動き出す場合もあります。いずれにしても気が入ることによって、身体の内部から癒されて肩こり頭痛などの症状が消えてゆきます。そして、身体や心が苦しく辛い時ほど、この手を温かく感じるのだと思います。つまりは「愛の手は、苦しい時ほど温かい」のです。