幸せの青い鳥貸してください

夕べ夢に出てきた患者さんが、今日、治療に見えた。夢の中では、その人にうちで飼っているブルーボタンのインコを貸してくれるように頼まれた。そこで治療室でインコを小さな段ボールの箱に入れて連れて行こうと思ったが、それでは途中で逃げてしまわないかと心配になって、いったん夢から覚めて中断した。その後、再び眠りにつき夢に戻ると籠ごとインコを連れてその人の家に行っていた。

ここからは現実の話、今日の治療室でその患者さんを治療しながら、いろいろと話を聞いてゆくと、どうやら仕事のことでここ何日かかなり悩んでいるということだった。そして、その悩みに深く心を痛めているために、今まさにその患者さんには、「幸せの青い鳥」が必要だったのだということがわかった。それで夢の中で、うちのブルーボタンを借りに来たのだろうという話になった。

今回の仕事の件で,その患者さんは、ちょっと弱気になっていたが、こうして潜在意識でつながっているのだし、家に帰って思いっきり声をだして般若心経を唱えれば大丈夫だからと勧めて見送った。なぜなら、大きな声を出して般若心経を唱えるだけで、体の芯が熱くなり、元気がわき上がって、現実に立ち向かう勇気が再び湧いてくるからだ。この世に生きていると日々いろいろなことがあり、落ち込んだり、ショックを受けたり、心が引きちぎれそうに痛むこともある。しかし、そのすべてが、所詮、幻想でしかないということが、般若心経を唱えることで実感としてわかれば、その苦しみから解放される。そして、いつの日にか誰もが、心に中に幸せの青い鳥がいるということに気づく時が来るだろう。

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