頭痛あり、悪寒すれども、発汗なし

先日、突発性難聴とめまいがするということで治療に来た患者さんがいた。いろいろと話しを聞きているうちによく頭痛が起こり、悪寒がすることがあると聞いた。「悪寒だけで、その後発熱しないですか。」と聞くと、ただ寒いだけだと答えた。その時も、頭痛がしているということだったので、頭の右側のつぼを押して「自分の場合、よくここが痛くなるんですよ。」というとやはり「私もそこが痛くなくなります。」と答えたので、そこへ針を打った。その他にも頭の頭頂から鼻に向かうラインのつぼに針をうった。もちろん、耳の周りのつぼにも針を打って、難聴とめまいの治療も行った。

頭痛が起こるメカニズムは、以前書いた「風邪ダイエット」というEBOOKの中にもあるいが、まずは、外気温の上昇で体温が上がり毛穴が開き、そこ冷たい風が当たることで、「冷え」が体内に入ることから始まる。特にまさに今頃の気候は、車を運転していると初夏を思わせる太陽に車内の気温が上昇して暑くなり、毛穴が全開になったところに、車窓を開けて、まだ涼しい風が頭や肌にあたると「冷え」が一気に体内に入り、すぐに頭が痛くなってしまうことがよくある。

体内に入った「冷え」によって、お腹が冷え手足が冷たくなる。すると身体を暖めようとしてガスが発生して上昇する。発生したガスは、下から胃と突き上げ、心臓を圧迫し、肩、背中首の凝りとなり、頭部を圧迫して頭痛、耳鳴り、難聴、めまいの原因となる。ここで、針や指圧を行うことで、自然治癒力を発動して、発汗したり上から嘔吐したり下から下したりして、体内に入った冷えを排毒することで治すことができる。しかし、薬によってその作用を抑えてしまうと今回のように「悪寒」だけして、治らないということになり、さらに悪化して、難聴やめまいが起きてしまうのではないかと思う。だから、無闇に薬に頼ることなく、普段から自然な形で自らの自然に治る力を鍛えて、健康を維持することが大切になる。

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